
Thrift Market w/ YR Friends や Food & Drinksは、前の記事で紹介しましたので、この記事ではその他の催しをご紹介します。
"by YR" Introduce



10周年を機に、YRによるサーフボードとウエットスーツを展開していきます。いい区切りとして今一度ショップのラインナップや在り方を考え直すなかで、必然的にスタートすることになりました。サーフボードに関しては、昨今の物価高や為替の影響も然り、いろいろな面から国内産のサーフボードをラインアップしたいと思いました。もちろん今の外国産ラインナップは素晴らしく、非の打ちどころがないのですが、高級すぎるのはYRの本望ではありません。またこの10年で感じたのは、いくら最高のサーフボードがそこにあっても、みんなにとって最高か?と聞かれればそうではないと言うこと。これは自分の中でも大きな学びです。究極のサーフボードを追い求めて、その感覚や価値観をみんなに広めたいと思ってやってきましたが、今はその勢いもおさまりました。ジョエルから学んだことの一つに、「サーフボードの機能性やデザインは、サーフボードが生産される土地柄や文化に依存する。」ということがあります。ジョエルは伝統的なサンディエゴのサーフボードビルディングを自身のブランドに落とし込んでいますし、鳥の目で世界を見てみれば、サーフィンとサーフボードはナショナリティとローカリズムによって色づいていることに気づくでしょう。YRというサーフショップとして立地や立ち位置も踏まえて、ただ自分のスポンサーシップやフレンドシップをベースに商品を仕入れて販売するだけではこの先続かない、自分がここでサーフショップを営む意味を再定義して、そういったものを形作っていかなければならないと思うようになりました。そして幸いにも、YR周辺には優れたサーフボードビルダーとファクトリーが多数存在しています。中には自分より若い働き手も増えてきて、より必然性を感じてきたのです。
イメージとしては、現存するサーフボードビルダーやブランドにアプローチして、そのブランドやサーフボードをお店で取り扱うと同時に、YRとそれぞれオリジナルのモデルを開発販売していきます。モデルは既存のモデル、定番などとしてラインナップする感じではなく、原則的に各ビルダーと1モデルのみ。(状況によっては多数のモデルがラインナップする場合もあります。) 常時その時YRが必要とするサーフボードを一緒に生み出しそれをタイムリーにラインナップし販売。およそ半年〜3年スパンで自分達のサーフスタイルや趣向の変化に合わせてマイナーチェンジやアップデートをしていきます。アップデートされた後、それまでのモデルは生産中止とします。そうすることで、サーフボード1本1本になるべく希少価値をつけることができると考えます。そうした開発制作テストまでの一連の流れを楽しみながら、それを第一に皆様にお伝えしていきたいと思います。今回はYRともに20年以上の付き合いがありルーツも深い、Tappy/タッピーとKenjinut/ケンジナットにボードビルディングにお願いしました。まずはデイリーユースに乗れる8ftレンジと7ftレンジをそれぞれ制作。下記に詳細を記載しますので、ご覧ください。今後は違うビルダーさんたちとロングボードの制作なども予定しています。
そしてゆくゆくは、それらのサーフボードをレンタルボードラインナップに加えて、誰もが簡単にそれらのサーフボードを試すことができる。ショップをそんな場所にしていきたいと考えています。地域から皆様へきちんとサーフィンとそのカルチャーを提供する。形だけのライフスタイルではなく、日本もそして自分もしっかりとサーフカルチャーの創生に力を入れなくてはいけないのでは、と思っています。最終的にはYRに来れば誰しもが身近にサーフィンを感じられるようにしていきたいですし、呼吸をするのと同じくらい当たり前にサーフィンが自分やみんなのそばにある、そんな環境を作っていきたいです。
ウエットスーツは、既存のRA SURF wetsuits / Wetsuits by R がグレードアップ。新たなロゴも作成。制作は変わらず地域密着のケースリーギア様。すべての工程を一人で行いつつハイクオリティながらも、良心的なプライスを提供するのが特徴。海外ブランドやハイスペックで高価なウエットスーツが多い中、フレンドリーかつアットホームな形で皆様に提供できればと思います。とはいえこちらはイベント当日に特に催しもなく、まだ展示するサンプルも仕上がっていないのですが...苦笑 話を聞きにいらしてください...。笑


Yuta × Tappy
もう20年も前になる話なので知らない方も多いかと思うのですが、自分が中学を卒業した15歳の時、生まれの福岡から千葉へ引っ越した際に身寄りとして引き受けていただいたのが、Tappy/タッピーこと吉川拓哉氏だったのです。新築の屋根裏部屋を分け与えてくれてサーフィン三昧の毎日をサポートしてくれました。最初にボードを削ってもらったのは14歳の時。1本目からマジックボードで、そのボードに乗り出してからすぐにコンテストで優勝。それから21歳になるまでに、ずっと自分のボードを削ってくれていました。サーフボードの開発に対しては、当時から僕のフィードバックを全面的に信用してくれていて、サーフィンしてはフィードバックして、プロ活動しては新しいボードを削ってくれて。サーフィンだけに関わらず暮らしもともにしていたので、料理や音楽、洋服ないしは普段の生活から仕事までいろんなインスピレーションをいただきました。僕の右脳てきな部分を開発して育ててくれたと言っていいでしょう。結局、拓哉さんの家には2年ほどお世話になりまして。もちろんそれ以降もずっと交流は続いていて、言わば千葉の父的な存在です。
今回に限らず、基本的なデザインベースはほとんどなく、現場で話しながらアドリブで話は進みます。開発を始めた昨年からそれ以前より、自分はロングボードの潮流にうんざりしていた部分があって、ロングボーディングはできるけどもノーズライドを省いたデイリーユースな乗り心地を求めていました。なかなかシェイプに辿り着かない中、結果としてタッピー自身のレーベルでもある「Tappy Records」のモデルラインナップにあるCosmic Sofaをベースに、よりフラットで厚みがあり重たいという自分の好みをシンプルに反映させた形に着地しました。ただ少しアクセントでテールには変形したコンケーブが施してあり、ターンの軽快性や操作性を手助けしてくれるデザインとなっています。ポリッシュをかけたのは、ちょっとしたアンチテーゼです。
サイズは8'4 - 22'1/8 - 3"だったかな?グラッシングは8-4-8となります。しなりずぎず適度な重さが良く、トリム時のトップスピードと安定性に長けており、ピボットターンも織り交ぜやすいので、ロングボードのような操作感覚を味わえます。オーダー時は8'0 〜 8'6の長さからお選びください。幅と厚みは基本お任せとなりますが、お好みがあればお伺いいたします。金額はカラーがクリアで225,000円税別 / 247,500円税込〜。カラーリングなどを入れるとオプションとして別途料金が必要となります。納期はおよそ6ヶ月前後。詳しくは明日以降、お気軽にお尋ねください。

Ryobay × Kenjinut
こちらは改めてRyobayからビハインドストーリー話があると思いますが、これまたすごく古い付き合いでして。僕も15歳の時、最初にリペアを教わったのはKenjinut(ケンジナット)でしたし、今では自身のブランドSURF IDが浸透していて、SURF IDのケンジさんでお馴染みだと思いますが、ちなみにケンジナットの由来は、RAのリペアマン時代、ウィングナットが大好きと公言していたことに遡ります。
Ryobayも子育てが忙しかったり、以前よりも海に入るペースが落ち、モチベーションもともなわなかったことから、気軽に乗れるデイリーユースなデザインに着目。3本の試作を兼ねて、好みのフィーリングを得ることができました。特にテールのクリーンな切れ味をクセのないエントリーロッカーとボトムコンツアーが秀でていて、スムースな乗り心地が特徴です。
基本的には7'8 〜 8'3の長さにてオーダー可能。今写真はありませんが、オリジナルのフィンも付属します。金額はクリアにて204,000円税別 / 224,400円税込〜。カラーリングなどを入れるとオプションとして別途料金が必要となります。納期は現在10ヶ月くらいと見込んでいますが、先に3本だけ年内に仕上げてもらう分をキープしてあります。詳しくは明日以降、お尋ねください。
Surfboard Auction & Sale

いつもどおりユーズドボードセールをやろうと思っていたのですが、ちょっとプレミアムなボードを売りに出そうと思ったところ、あまり金額を決めきれなかったので、今回は初の試みでオークション形式で販売したいと思います。
販売するボードはライアンバーチが来日時に自分用に削ってくれた9'6 DNNRとなります。日本でシェイプを行い、タッピーワーカーズでビルドアップしました。アメリカメイドのボードよりも、わずかにロッカーをつけてあるので、日本の波でも乗りやすくよりイージーにバーチシェイプの醍醐味を楽しめる感じです。
また、もう一枚の写真にある3枚のサーフボードも同じくオークション形式で販売します。これらはTudor Surfboardのライダーをしていた時代に供給されたボードですが、すべてのボードにジョエルの直筆サインが施されています。シェイプはすべてハンクバイザック氏によるもので、今はシェイプをしていないので、大変希少なものとなります。性能はもちろん文句なしです。
すべてのボードは、198,000円税込からスタートします。イベント開始11時から入札開始可能で、イベント終了時に入札も終了します。イベントにお越しの方のみ対象といたします。入札を希望される方は、お気軽にお申し付けください。大切なボードたちですので、素敵なオーナー様のもとに嫁いでいただき、素晴らしい波乗りを楽しんでいただきたいと思います。
Surf Movie
もうYRイベント恒例となりつつあるサーフムービー上映ですが、今回は10周年を記念して今まで撮影してくれていたフィルマー3人に映像作品の制作をオファー。それぞれバックグラウンドもスタイルも異なるフィルマーですが、あえてそれぞれの個性がコントラストを成して浮かび上がるとともに、みんな違ってみんないい世界観を楽しんでいただければ幸いです。
まずは静岡をベースに活動するHefty Beefことカイ。上に貼り付けた「Souvenir」という作品を作ってくれました。作品中のほとんどの映像はYR店舗前のポイント、太東海岸で撮影されたものです。本当はこの上映会にて初公開を予定していたのですが、3月に訪れた春の陽気が心地良すぎて、季節が変わりゆきみんながサーフィンしたくなるこの今に公開したいとの要望がカイ本人からあったので、OKを出しました。ですが、今回のイベントでは改めて大きいスクリーンと音響を入れてご覧いただきたいというカイ本人の思いも相まって、改めて上映いたします。もうご覧になった方も多いかと思いますが、当日はカイ本人も来場予定ですので、ぜひみんなでこの作品を楽しみたいと思います。
2人目はハイサマーこと小池真夏。千葉・一宮をベースに活動していますが、今まで撮り溜めていた一部の映像をつかって作品をつくってくれました。(ちょうど昨日作品が届きましたが、いい感じです。) 台頭のみならず、周辺のポイントでの映像も収められており、ゲストサーファーとして、タカヒトとセイちゃん、トッシュ、コビー、タイチが出演しています。トッシュの日本のアベレージウェイブでのフィッシュに乗るライディング映像は新鮮。こちらもお楽しみに。
そして最後の3人目はパクちゃん。同じく千葉・一宮をベースに活動していますが、いつもは写真ベース。今回はあえて動画での参加をお願いしました。パクちゃんもかなり撮影をしてきているので、僕の映像もあるのですが、あえて今回はRyobayオンリーの編集になりました。ロングボードからケンジナットと開発したミッドレングスの映像が収録されています。現役から1,2歩退いたRyobayのライディングは一切の緊張感がなく、見るものをリラックスさせてくれます。(こちらはまだまだ製作中。今夜は徹夜かな....。笑) これまであまり見ることのできなかったRyobayのライディング満載なので、お楽しみに。
そして今回はパシフィックファニチャーサービス様のご厚意により、映像に見るときに座るための椅子を20脚ご用意していただきました。YRで販売しているビーチチェアです。しっかりとした座り心地なので。これでゆったりと上映会を楽しむことができます。パシファニのゆかちゃん、ありがとう!
明日は晴天予報。いつも天気に悩まされますが、今回は太陽による万全のサポートが期待できそうです。波もそこそこにゆったりとしたグルーブでパーティー開催できることを楽しみにしています。どなた様も大歓迎ですので、お気軽にお越しくださいませ!
Yuta